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壁に向かって話す人間のブログ

【小説感想】世界の涯ての夏

世界の涯ての夏 (ハヤカワ文庫JA)

不思議系世界終末SF

 

印象としてはSFというよりも哲学的なファンタジー作品のような小説です。

地球を飲み込んでゆく謎の物体<涯て>に関するお話なんだけども、この作品地球滅亡だというのにやたら緊張感がないです。そこが独特。いや、緊張感がないというよりも、滅亡自体に世界の住人がある程度対策を持って生活しているため、<涯て>に対する恐怖は殆ど描写されていません。むしろ何かの優しささえも感じさせる<涯て>とそれに対峙する一人の人間の結末はみものです。

ただ、ちょっとした群像劇で進んでいく話なんだけど、それを利用した展開ってのがあまりなくて、その辺はがっかりだったかも。なんかあっさりしてるねん。

見どころはやはりラストの終末に対する独特な解釈ですね。道中は正直蛇足というか、あまり繋がりがない。