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ウォール2

壁に向かって話す人間のブログ

【感想】我もまたアルカディアにあり/江波光則

 

我もまたアルカディアにあり (ハヤカワ文庫JA)

↑読んでもこの表紙の女の子が誰か分からない

 

 

時系列バラバラ連作短編。

「世界の終末に備えている」というアルカディアマンションと数百年の広い時間を舞台に御園一族が何やかんやする作品。

 

まず表紙をめくって出てくる「Et in Arcadia Ego」って画なんだけれども、このタイトルの意味はWikipedia先生によると

「私(死神)はアルカディアにおいてでさえも、存在している」

という意味のラテン語の名言らしい。

どんなにいいことずくめの楽園でも絶対死は訪れますよっちゅう格言めいたふかい言葉ですな。

で、この作品におけるアルカディア(=楽園)は働かずとも飲み食いしたりS〇Xしたりして生きて行ける「アルカディアマンション」に他ならない。

 

動物は食って子孫残すために動いてるわけで、だけど人間はそれがほかの生物に比べて命をかけずともそれが達成できるって状態で、この作品ではそれがもっともっと進んだ状態にある。時系列は未だによくわかんないけども、年代が進むにつれて、働かなくてもよくなった分の行動力が変な方向にふれていってるのがケッサク。面白い。

 

で、一回読んでみても、タイトルの「我もまたアルカディアにあり」という意味深なタイトルの意味がはよく分からずじまい。元ネタの「私はアルカディアにおいても存在している」という言葉に対する返答としての「我もまたアルカディアにあり」なのか、それともただの引用でもって「我もまたアルカディアにあり」なのか、多分前者だと思うけど、もう一回読む気力もないのでギブアップ。

 

うーむ、俺の頭が足りないせいかモヤモヤしたままで終わった作品。キャラのアホっぷりは面白いんだけどもぶっ飛びすぎてついていけないところもあったんで、やっぱりもう一回読んでみるべきなのかもしれん。