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壁に向かって話す人間のブログ

子供はわかってあげない

 

[まとめ買い] 子供はわかってあげない

 

表紙からして何ともゆる~い雰囲気の作品との印象ですが、中身もその通りゆる~い雰囲気で物語が進行してゆきます。

物語ゆっても何か大仰なことをやるわけでもなくて、ただ一つストーリーらしいものとして「表紙のパンダに乗ってる後ろの女の子が実父を探しにゆくけど、実はその親父は新興宗教団体の教祖やってて、しかもしかもどうやらその教祖は教団の金を盗んで遁走しているらしい」というメインのストーリーがあります。や、かなり大仰に見えるんですが? と自分でも書いてて思いましたけど、この漫画、それをそう感じさせないところに凄味がある。

まず、ゆるい雰囲気もそうなんですけど、出てくるキャラがどこまでも生き生き動くところがこの漫画の魅力です。漫画において会話は作品の雰囲気づくりやストーリーを進めるための鍵として使われたりするけれど、この作品において、会話にほとんど作者の意志が介入してないように見えます。

大体何でも物書きの人は、自分の都合でキャラを動かしているわけですし、キャラがストーリーに反する言動は絶対言いません。そこを何とか作者の意志が介入していることを悟られないよう四苦八苦しているのが世の物書き達です。それでも、ああこのセリフ思想くせえなあだとか、会話の回し方が不自然だなあとか考えてしまうのが読者一同であります。

ただ、この漫画にはそういうのが一切ない、あくまで僕の感想ですけど。ゆる~い雰囲気の中からゆる~く生まれてきたキャラがひとりでに喋り始める感じです。

新興宗教がどうの借金がどうのなど、文面で見るとかなりグレ~な話っぽく見えるんですけど、作者の意志が見えない会話やゆるい雰囲気等々が、普通重苦しくなっちゃうようなストーリーをまったくもって問題なかったような落としどころに持っていくところが、この漫画の真骨頂だと思います。まあ、ラストはベタベタの落ちだけどね~リア充死んでくれ~最近こういう漫画見るの余計つらくなってきた。

まあ、そういう、重苦しい話をいかに静かに進めてゆくか、それこそが作者の狙いなのだろう。ともすれども、話(ストーリー)進める気ゼロだな~こいつら、と感じるリアルな会話は必見です。